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富士の麓で育った味噌を次世代に!
日本の「発酵食」を若い世代に伝えてゆきたい

代表 神戸邦明 / 神戸醤油店 / 静岡県富士市北松野371
2018.04.09

地元に親しまれ80年余、神戸醤油店は材料、水はもとより天然醸造にこだわり、
添加物不使用に重きをおいた「味噌」が評判のお店です。
曾祖父から受け継いだ「こだわり」を伝統として受け継いだのは、4代目の神戸邦明さん(以下、匠)。
時代に併せ、「発酵マイスター」や「みそソムリエ」などの肩書を持つ神戸さんは、味噌作り教室の講師やしょう油物知り博士としても活動中。次世代を担う子どもたちに日本の伝統の食文化を伝えたいと、家庭での味噌作りの普及にも力を入れています。

「創業時から、生産直売。対面での量り売りが基本です」

– 販売は量り売りなのですね。

匠:創業当時から、この方法は変わりません。お客様には必要なだけを対面で量り売りさせて頂くのが、基本的な販売方法です。常連のお客様は自前の味噌用保存容器を持ってこられる方もいらっしゃいます。当店では国内産の原料にこだわり、味噌を製造しています。添加物は加えていないので、家庭の冷蔵庫で保存できるだけの量をお買い求めになるのをお勧めしています。

– 味噌を手作りされる方も多くなっているようですが?

匠:この辺りでは、生産農家さんが多いので、昔から自家製の味噌を仕込む家が多いです。自前のお米を持ち込みされますので「麹」に加工してお渡しすることもしています。
年々、農家の方も高齢化して来ましたので、味噌を作ることができなくなったとの声も聞きます。そんな方のためには、当店で仕込んだものをお渡しし、自宅で味噌に熟成していただくよう販売しています。
また、店内では4名様からの「味噌作り体験教室」を開催しています。

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「昔ながらの甘くない金山寺味噌が大人気商品に」

– 味噌のほかにも人気商品がたくさんあるそうですね。

匠:人気なのが金山寺味噌です。多くの市販品のような甘さがないのが特徴です。
糖類、食品添加物を一切使用しない、麹の旨みを引き出した昔ながらの金山寺味噌です。
だからお好み次第にアレンジも可能です。ご自分で砂糖や蜂蜜などを入れて甘さを出したり、ノビルを刻んで入れたり、しょうがを足してみたり、この辺でよく食べられている「いわし削り節」を混ぜて食べるのもまた、旨味があっておいしいですよ。

販路としては、静岡市にある静岡県商工会連合会で運営しているチャレンジショップ「アレモキッチン/コレモストア」やそのつながりから富士市の伊勢丹コリドー富士さんにもお世話になっています。

– 店頭にある「甘酒ジェラート」と「くるみ味噌ジェラート」って、気になるのですが?

匠:ジェラートは3年くらい前から置いています。「甘酒ジェラート」は当店の麹の甘酒を原料に仕込んでいて、甘さ控えめで、すっきりした後味と評判です。「くるみ味噌ジェラート」は、まかいの牧場さんの新鮮な牛乳と当店の味噌をコラボしたものです。まかいの牧場さんでは、ジェラートとして、期間限定で販売していますが、当店では、カップ売りで販売しています。濃厚なミルクと味噌がうまみを引きだしていると、ファンも付き始めました。

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「多くの人に伝えたい、手作り味噌の美味しさ」

– 神戸さんが講師になって、子どもたちに味噌作りを教える教室をやっているそうですね。

匠:富士市富士川第二小学校では「総合学習」の一環として、地域の産業を体験学習しています。当店でも担当の先生に乞われ、子供たちに味噌作りを指導して、もう4~5年続いています。
昨年は、富士市富士川第一中学校の「食育」授業を受け持ち、そこで生徒たちに「味噌作り」をしてもらいました。生徒たちは、半年以上寝かせた味噌を各家庭に持ち帰り、味噌汁を作って家族と味わう体験をしたところ、これが父兄に好評であったと学校側から報告を頂きました。

– 販売以外に展開していることはありますか?

匠:ワークショップですかね。事業所さん主催の「手作り味噌作り教室」に講師として招かれます。また、日本醤油協会の「しょうゆもの知り博士」にも登録していますので、各教育機関から醤油協会に要望があれは、「醤油の授業」に富士市や富士宮市などの小学校へ出向いています。醤油って何?の基礎知識から、醤油ができるまでの工程を五感で体験できる仕掛けです。新鮮な子供の反応が楽しく、私も元気を貰っています。

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「お客様からの声でわかった情報発信の重要性」

– 商工会の補助金制度や専門家派遣を利用したそうですね。

匠:小規模事業者持続化補助金が採択された時は、店内を改装し、陳列棚の配置も替え、削り節やだしのほか、みりんなどの関連商品を増やしました。商工会の専門家派遣を利用して専門家の先生には、お客様が商品を見やすいように店内のレイアウトを変えたり、あとは、店頭のポップを書くのが得意なデザイナーさんの指導も受けて、催事などの出店用ポップを一緒に作ったりもしましたね。
それから、商工会さんに助けてもらってホームページを作成し、情報発信の面を強化したり、ネットショップを開設したりしました。ホームページを整えてから、遠方からの新規のお客さんには、「麹を探していて」とか「金山寺味噌が欲しくて」とか、ネットで検索して来てくださる方が増えました。
発信することでいろいろな媒体に取り上げられてもらえたことは、大きな変化ですね。テレビで紹介されると結構、反響が大きくて、問い合わせがたくさんあって驚きました。テレビや新聞の掲載記事を見てくれるお客様は、遠方の方でもタイムラグがあって来てくださいます。
馴染みのお客様あってのお店ですが、遠くの方から「ずっと来たかったんだ」と言っていただくと、うれしいですね。

– 今後はどのようにお店を運営していきたいですか?

匠:店舗、販路開拓等、まだまだ課題はありますが、神戸醤油店の「かんべの味噌」の味を守り、この味が地元の子供たちの「故郷の味」として心と味覚に残ってもらえればうれしく思います。
和食が世界から注目される中、「味噌」は日本の発酵食品の一つではありますが、手作り味噌教室などの機会があれば出向いて、この日本の味を伝えていきたいと思います。また、これをきっかけとして、お店にも来ていただくようさらに情報発信を充実し、多くのご家庭で受け継がれていくような商品を造りつづけていきたいと思います。

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代表 神戸邦明
神戸醤油店
静岡県富士市北松野371
0545−85−2428
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