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経験と技術力で次世代型サービスも展開
県内有数「コンプレッサ」のエキスパート

代表取締役 早川政通 / 株式会社駿河商事 / 静岡県富士市厚原298‐3
2019.03.11

株式会社駿河商事は、機械工具販売店として昭和51年に創業。お客様のニーズに応え工具以外の修理も行うなど、地元富士市と静岡県東部の製造業を支えてきました。
現在、二代目の早川政通さん(以下、匠)が代表を務める同社は、長年の経験知識に培われた確かな技術と、豊富な在庫部品をもとに、メーカーからの信頼も厚いコンプレッサのエキスパートとしても広く知られるように。
コンプレッサの販売、修理メンテナンス、緊急時の対応等を通し様々な業種の可動をサポートしているほか、近年は商工会とともにIoT化への対応も目指しています。

「現場を知りつくしたコンプレッサのエキスパート」

– コンプレッサが主要事業のようですが、創業時からコンプレッサ一筋だったのですか?

匠:最初は機械工具を扱っていました。電動ドリルといったハンドツールです。
父が会社の営業マン時代にそういう工具を販売していて、お客様から故障で相談を受けることもあり、当時は修理店さんがあまりなかったことから、自分でやろうと思ったようです。やはり売りっぱなしにしてはおけませんし、責任感もあったのでしょうね。2年間修業してから開業し、今も現役でやっています。

コンプレッサに関してはポツポツ依頼を受けてはいたのですが、徐々に、近辺の修理屋さんがみなさん年配になってきて、廃業するところもあり、メーカーさんからうちに本格的にやってみませんかということで話がきたんです。
機械工具は価格自体が安く、今はDIY ショップなんかでも手軽に入手できるものもあるので、将来的には多分使い捨てになってしまうのではないかといった危機感がありました。
そうした中での依頼でしたので、私もまだ若かったし、チャレンジしてみようというので、独学という形でスタートしました。
今のようにネットで調べるとこともできなかったので、不要になったコンプレッサをもらってきてそれを解体し、部品を取り寄せて修理して自分のところで実際に使ってみるということをしていました。
私は工業高校出身ですが、電子科なのでモンキーとか全然握ったことがなくて、まして、手が油まみれになるといったこともなかったし、正直、興味もあまりなかったんです(笑)。
ところが、やっているうちに徐々におもしろくなってきた。だから今も製品をバラバラに分解して調べたりいろいろやっていますよ。

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コンプレッサは、空気をどんどん吸い込んで圧縮させ、それを動力源として活用できる機械で、工作機械とか、生産ライン等、あらゆる工場で使用されています。身近だと、歯医者さんでエアーを送ったり歯を削ったりする機械がありますが、そういったものの動力源になっています。クリーニング屋さん、ガソリンスタンド、食品工場でも使われています。

動力源であるコンプレッサが壊れると工場が止まってしまいます。歯医者さんだったら診療が出来なくなってしまいます。そのため、自動車の車検と一緒で、定期点検を行なうよう呼びかけています。
実際、安価な部品を変えなかったばかりに大変なことになってしまったという事例がかなりありました。機械から煙を出してしまった工場もあります。そうなると、監督署の立ち入りなど、金額の問題だけではない話にまでなってしまいます。
壊れていなくても必ず消耗する部品というのが出てきますし、設置場所の環境にも左右されるので、コンプレッサという機械はちょっと扱いが難しいんです。
埃まみれの場所や油煙が舞っているところだと、壊れやすくなるのはもちろん、替える部品も変わってきます。 そこがやはりプロの目というか、私どもの経験値でアドバイスやサポートができるわけです。

ただ、最初は経験値が少なくて四苦八苦でした。コンプレッサは温度が上がってくると自動停止するのですが、暑くもないのに止まってしまうこともあって、「 西日も関係なく室温もそんなに悪くないのに何で止まるんだ?」と頭を抱えたこともありました。
コンプレッサは排熱が出るので、結局、その排熱の流れが悪くて最終的に内部で熱くなってしまっていたんですね。

コンプレッサは今どんどん進化していて整備も難しくなってきています。アネスト岩田株式会社製のコンプレッサのサービスに関しては、うちが県東部から中部まで主力でやらせてもらっているのですが、ここの機械を修理するには免許が必要です。この免許を持っているのは静岡県では3人だけで、そのうちの2人がうちにいます。

じつは、窒素ガスなんかも今はコンプレッサを使って作れます。従来はボンベで作っていたのですが、ボンベは中身がなくなると入れ替えが必要です。そうしたタイムラグがなくなるというので、今は広く研究所で使われています。
コンプレッサというのは本当にあらゆる仕事に関わってくるんです。

– 御社の強みはどこにあると言えますか?

匠:やはり経験ですかね。コンプレッサを扱うには電気にも、配管にも詳しくなければいけません。設置のための工事についての知識も必要で、機械に関する総合的な知識が必要になります。そうするとやはり経験がものをいいます。
この仕事をして30年近くたちますが、経験が蓄積されてきたことで、現物を見ないでも話を聞いているだけで分かるようにもなってきました。電話一本いただいて内容を伺えば、あの辺を修理すればいいとか、この部品を持っていけばいいといった具合です。電話だけで解決することもあります。

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「ホームページの活用で販路拡大」

– 3年前にホームページを立ち上げたそうですが、どういった目的があったのですか?

匠:直接ユーザーさんにうちの名前が伝わっていなかったので、そこを知ってもらいたいということが一つありました。
従来、故障の際は、ユーザーさんから販売店さんに連絡がいって、そこからうちに依頼が入るというシステムになっているのですが、今はインターネットの普及などによって販売店を経由しなくても誰もが自由に製品を手に入れられるようになったことで体制が変わってきました。
そうしたことから、うちも時流にあわせて体制を今後は整えていこうという状況のなかで、ユーザーさんに対してあまり認知されていないという課題があったわけです。

商工会さんからのサポートで小規模企業経営力向上事業費補助金を得てホームページを作ったのですが、サイト経由での地元の方からの問い合わせも多く、今まで地元にこういった会社があることを皆さん知らなかったのだなとあらためて実感しました。
コンプレッサの中古販売もやっているのですが、その売上げも伸びてきました。私どもは、販売前に一度全部整備し、壊れた際には修理も行っています。こっちも修理屋さんですから、売ってすぐ壊れたとなるとお客さんに怒られてしまうので(笑)。

ホームページでは、コンプレッサに限らず、修理の様子をけっこう詳しく画像で紹介しています。「見える化が重要」というアドバイスを商工会さんからいただいたことがきっかけでした。
更新を続けていたらやはり閲覧数がどんどん上がりました。こういった機械を使用している方々から見れば、画期的な情報画像だったのかもしれませんね。

ホームページはまた、求人に対するイメージ戦略のようなこともありました。以前は、ハローワークに求人を出しても一本も電話がかかってこなかったこともあります。求人情報誌なんかにも、「機械工具修理」ということで出してはいたのですが、そもそも、具体的に何をやっている会社なのかよくわからないですよね。やはりここでも「見える化」が大切だったのです。
こういう仕事はなかなか若い人が定着しないのですが、お陰様でうちはやっと若い人が定着してくれるようになりました。そういう部分においてもホームページを作って良かったと思っていて、商工会さんにはとても感謝しています。

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「商工会のサポートでIoT化をめざす」

– 今後の取り組みや目標を教えてください。

匠:修理は、製品に限定しないと幅広く扱えるという利点があります。同時に、メンテナンスとして仕事に組み込んでいくこともできます。
最近になり、業務用ストーブメーカーの修理指定工場になったのですが、ほかにも、集塵機(大型掃除機)のメンテナンスだとか、油圧機械の修理など、幅広くお話をいただきます。コンプレッサと機械工具に軸足をおきながら、そういった分野もやっていこうかなと思っています。

商工会さんからの指導も受けながら、昨年末には県の経営革新計画の承認を取得しました。
内容はIoT化で、コンプレッサとインターネットをつなぐことでコンプレッサに通信機能を持たせ、常時コンプレッサの状況がわかるというシステムです。
お客様が見過ごしていても、コンプレッサに何かあればただちに私どもで感知対応が可能になります。よりメンテナンスが完璧になるというイメージです。今までは年一だったメンテナンスが、 IoT化によって逐一できるわけです。
すでに多くのコンプレッサメーカーが IoT対応の機種を出しています。ただ、高額ですから、そうそう買い換えられるものではありません。そこで、現在使用している機械に外付けできるようなものを開発しようかと考えています。
機械もどんどん進化していて、5年スパンぐらいで変わってしまいます。そうしたなかで、多様なやり方を探求し、提案しながら、お客様にはベストなコンプレッサを使ってもらいたいと思っています。

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information
代表取締役 早川政通
株式会社駿河商事
静岡県富士市厚原298‐3
0545-72-0530
http://suruga-s.co.jp/

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