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法人向けの出張サービスも大好評!
思いやりとアイデアあふれる焼き鳥屋さん

店主 花井巌 / やきとりの三冠王 / 静岡県富士市久沢577-1
2019.03.18

「あつあつ、うまうま、いろいろ」が売りの焼き鳥屋「三冠王」は、“さんちゃん”こと店主の花井巌さん(以下、匠)が、20年越しの想いを叶え、55歳で脱サラして開業したお店です。匠曰く「帳簿のつけ方も何もわからなかった」ところから、商工会のサポートを受けてスタートし、昨年、創業10周年を迎えました。
補助金制度の利用で、チラシや看板といった営業ツールを充実させ、現在は、出張サービスも展開中。会社や個人宅でのパーティをはじめ、企業の集客目的でも重宝されています。
柔軟な発想と意欲的なチャレンジで新境地を拓き続けるハートフルな焼き鳥屋さんです。

「起業は究極の自己実現」

– なぜ焼き鳥屋さんを始めようと思われたのですか?

匠:とくに焼き鳥屋をやりたいというわけではなかったんです。じつは、30代半ばに、起業したいと思って飲食店で夜にアルバイトしていたことがあって、でも、いざ起業しようと思ったら会社で役職になって。当時は子供達が学校に通っていてお金がかかる時期でしたから、どうしてもお金を稼ぎたいというのがあって思いとどまったんです。
工場の現場で、結局20年程勤めました。たしかにお金は十分に貰えました。ですが、自分の中で満足感が乏しかったんですね。
それで、一番下の子が卒業し、就職が決まったのを機に、今度こそ起業しようと。その時、元会社の上司がやはり脱サラで焼き鳥屋を始めていて、「何かおもしろそうだな」というので、そんな軽い感じで始めちゃったんです。

スタート時から商工会さんのお世話になりました。帳簿のつけ方から、決算、確定申告等々、担当者の方にマンツーマンで教えてもらいました。
元上司で今は師匠のその方にも、一から本当にいろいろ教えてもらいました。あまり資金がなかったのですが、「最初はあまりコストをかけないように」と、多くの助言を受けたことで、すぐに開業できました。
とは言え、すべてにおいて裏付けのない自信の中でやっていた感じですね。妻にも「その自信はどこから出てくるの」とよく言われますが、たしかに、開業当時を振り返ってみると、あの焼き加減で本当に大丈夫だったのかなと、今になり思います(笑)。
というのも、開業時は大淵にあるスーパーの駐車場の一角でやっていて、今と比べると格段に忙しかったんです。

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「想定外!子供達がお得意様で、敏腕営業マンで、名トレーナー役に」

– どうのような方が買いに来られたのですか?

匠:びっくりしたのは、子供達が大勢買いに来てくれたことです。全くの想定外でした。
近くに小中学校があったのですが、大淵地区にはこういう屋台風のお店がなくて、だから子供らはおもしろかったんでしょうね。
店の前に大きいテーブルを置いていたんですが、そこに子供たちが集まるようになっていきました。
ただ、学校帰りの子に売ることは絶対にしませんでした。ランドセルを背負ってやってきた子には、ちゃんと下校して家に帰ってからまた来るように言い聞かせました。

じつは私には、接客に関してかなり不安がありました。ずっと工場勤めでしたから。でも、子供と話す分には全然苦がなくて。むしろ好きでしたから、そうした不安もなくなっていきました。
というのは、子供が親と一緒に買いに来てくれたりもしたんです。そうするとまず、子供に話しかけますよね。そこから親御さんである大人とも話が自然にできるようになっていったわけです。
「バレンタインデーはチョコより焼き鳥の方がいいって言われてね」と、お孫さんと一緒に来られたおばあちゃんもいました。
今、出張サービスとか、営業で会社訪問をすることもあるのですが、子供達との交流がなかったら、本当にできなかったと思います。自然に接客や営業のトレーニングをさせてもらっていたわけですよね。

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「創業の地撤退のピンチ!商工会さんでPR展開のサポートを受ける」

– 出張サービスはどのようなところへ行かれるのですか?

匠:会社、お寺、病院といった組織のほか、一般のお宅にも出向きます。会社だったら、イベントで、たとえば社員さんの親睦会とか、会社の夏祭りとか。お寺さんだったら檀家さんとの親睦会などでご利用いただいています。
屋台を持って行って、そこで出来たてを食べてもらうのですが、主催側が一括で料金を負担しているので、社員さんや檀家さんは、自由に好きなだけ食べられます。
クリスマス時期などは、一般のお宅のホームパーティで呼ばれることも多いですね。
こうした出張サービスは、とくに昨年から力を入れてやっています。

8年程前、経営者の方のホームパーティに行った際、料理人の方がそのお宅へ出張してきてタイ料理をふるまってくれたことがあったんです。それで、これを焼き鳥でもやってみようと思い付いたのですが、当時はとにかく忙しかったので、本腰を入れていませんでした。
ところが、4年前、店舗を移転しなければならなくなって、自宅敷地内で開業したんです。立地条件が全然違っていて、やはり売上が落ち込みました。
それで出張サービスにも力を入れようと思ったわけです。そこでも商工会さんに相談にのってもらい、小規模事業者持続化補助金の申請を行って、電光掲示板を設置したり、チラシの作成を行いました。
そのチラシを持って、昨年は年初めの2か月で800社ぐらい営業で回りました。そしたら新規で5社とれました。それまでは年間4回程度だったんですが、昨年はトータルで26回の出張サービスを行いました。
年間で50回が今のところの目標で、それにはやはり、美味しい焼き鳥を提供するのはもちろんですが、依頼された会社のニーズに応えることもとても重要だと思っています。

「お客様の営業部隊としての出張サービスも展開」

– 依頼された会社のニーズに応えるために具体的に何をされているのですか?

匠:昨年、ある大手住宅メーカーから声をかけていただいたんです。お客様にモデルルームに来てもらい、室内を見学して「アンケートを書いたら焼き鳥を10本プレゼント」というので呼ばれたんですけど、要は、集客が目的ですよね。
それで、ただ焼いているだけではなくて、私の方からも積極的に「10本無料サービスしますよ」とか声をかけていったんです。
そしたらやはり効果があったようで、トータルで昨年は16回やらせてもらいました。
じつは、最初そのメーカーさんへも、これまでどおりイベント出張として行っていたんです。それが、やっているうちに、「集まってきたお客様にモデルハウスの中に入ってもらうまでが自分の仕事なのだ」と、気付いたわけです。
だから今は、出張日の前からSNSで、「今度、どこそこの住宅展示場で焼き鳥サービスやるから来てね」と、お知らせしています。そうするとやはり、展示場のご近所の方だとか、僕の知人も来てくれることがあります。それで今年もその住宅メーカーさんからはご予約をいただいている状態です。
だから今、同じ出張サービスでも2パターンでやっているということですよね。お客様向けと、会社の営業部門向け。 会社の営業ツールとして利用いただけるということで、ここをさらに伸ばしていきたいと思って商工会さんに相談したところ、小規模企業経営力向上事業費補助金の活用を教えていただきました。引き続き経営力アップのサポートをしてもらっています。

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「子供達への恩返し」

– いろんな想定外に対応しながら進化してきたという感じですね。

匠:間違いなく言えるのは、子供達のお陰で今があるということです。それで、「落書きせんべい祭り」とか、「おっちゃんのお年玉」といった子供向けイベントもよく開催しています。
昨年、10周年記念でプレゼント企画をやったんですけど、特等賞に「出張サービス」を入れたんです。
特等賞は最初から、応募してくれた人のコメントを見て決めることにしていたのですが、そこに、養護施設の関係者の方から応募があったんです。じつは、養護施設には前から行きたいと思っていたものですから、その方に決めさせてもらいました。

その養護施設の子とできれば焼き鳥を一緒に焼きながら、何かすこしでも話ができればいいのかなと思っています。先生には言えないことも、焼き鳥屋のおっちゃんになら言えることもあるのではないかと思うんです。
考えてみたら、焼き鳥屋をとおして、こうした活動もできるわけですよね。
これからも、お子様からお年寄りまで、 老若男女問わず誰もがワクワクドキドキしながら気軽に利用してもらえる焼き鳥屋を目指していきたいと思っています。

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information
店主 花井巌
やきとりの三冠王
静岡県富士市久沢577-1
0120-390-484
http://iwakushi.atukan.com/

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