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笑顔と技術が光る衣類の救世主!
高級素材も任せて安心のクリーニング店

店主 渡邉正敏 / はやし屋クリーニング店 / 静岡県富士市厚原937-9
2020.02.28

地元の信頼に応えて60年。はやし屋クリーニング店は、染み抜きや高級素材のお手入れはもちろん、バックのリメイク、靴の丸洗いまで、任せて安心のお店です。
ほがらかで笑顔の絶えない二代目店主の渡邉正敏さん(以下、匠)は、静岡県クリーニング生活衛生同業組合で富士支部副支部長を務め、組合役員としての活動にも精力的に取り組んでいます。その腕前は、同業者や東京在住のお客様からの依頼も舞い込むほど。
大事な衣類を確かな技術で丁寧に仕上げることで、大切な人に伝えたいお客様の「思い」までもしっかりお届けしています。

「県外在住のお得意さまも」

– 渡邉さんなのに“はやし屋”さんなのですね。

匠:創業した父の名前が「敏(はやし)」でそれが由来です。もともと父は親類のクリーニング店に手伝いに行っていて、そこで仕事を覚えて昭和35年に独立したんです。
私で二代目になりますが、以来ずっとこの場所でやっています。宣伝広告もしたことがないものだから、お客さんはほぼ顔なじみで、「これお願い!」ってポーンと店先に洗濯物を置いていって「はいよ」という感じでやっています。
じつは先日、リーフレットなんかを作ってもらったんですけど、60年目にして初ですよね(笑)。

– 何か効果はありましたか?

匠:何人か新規のお客さんができました。先ほども全然知らない方がいらしていましたね。
先日は、工務店の方から、作業服にボンドがベットリと付着したというので、数点ご依頼を受けました。
じつはその時、たまたま商工会さんがいらっしゃっていて、「この汚れが落とせたら株が上がりますよ!」などと焚きつけるものだから、これはもうやるしかないなと(笑)。
ビフォー・アフターの写真を撮っておけばよかったのにと後で言われたのですが、単純なので、そんなこと考えもしないですぐ作業に入って、それで汚れが落ちたら「どうだ!」って言いたくて、お客さんのとこへはるばる配達に行って(笑)。

そしたら、お客さんのお宅に向かうまでクリーニング店が何軒かあった。なぜわざわざうちにいらしたのだろうと思ってお聞きしたら、ホームページを見たと。じつはホームページも最近始めたんです。

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– 配達サービスもしているのですか?

匠:はい。ついでの用事があってのことですが、Yシャツ1枚を沼津までとか(笑)。今回このリーフレットを作る際、「そんなことしてたら儲からないじゃないですか」と、制作会社の方に驚かれて。これからは、富士・富士宮エリアにかけては3000円以上無料配達にしましょうねということになったんですけど。

沼津のそのお宅は、もともとはご近所さんで、引っ越してからもわざわざ持ってきてくださるんです。
もっとすごいのは北陸地方のお客さん。この方も実家がご近所なのですが、大学進学で家を離れて。で、現地のクリーニング店ではどこもダメだったらしく、以来、宅配で洗濯物を実家に送ってきて、それを親御さんがうちに持って来て、私は仕上がり品を実家に届けるという。4年間ずっとそうやってクリーニングさせてもらっていました。

その方は現在東京で暮らしているのですが、じつは今も実家にいろいろなものと一緒にうち宛ての洗濯物を送ってこられるんですよ。

– 他にもそうした、ちょっと意外なお客様はいますか?

匠:他のクリーニング店からうちを紹介されたお客さんが、うちに持ってこられることがありますね。ハイブランド品や礼服、高級素材やレースなど特殊素材のもので、自分の店でキレイにできなくてお客さんからクレームが来そうなとき、うちを紹介してくれているみたいなんですよね。

– そうした高い技術は学校で学んだ知識によるものですか?

匠:それと、経験もありますね。学校を出てもう30何年も経っているので、生地も変わっているし、付着しているものの成分も変わっていますから。
染色の弱いものの染み抜きが一番困るかな。汚れの成分を特定してその汚れを順番に取っていくのですが、「何をつけたの」と聞いてみて、「お肉の脂だよと」となると、タンパク質系の汚れなので、それを先に取る。いきなり水で洗うと汚れが残るんです。
でも、何をつけたのか忘れている人がほとんどですよね。それにみなさんポーンと店先に置いていくでしょ(笑)。
だから、これは何かなって見て、襟だったら皮脂の関係だなとか、胸部だと食べたものがついているのかなとか、そういう感じでやっています。
あと、喪服なんかは、赤を入れて作る黒と、青を入れて作る黒があるんですけど、その辺の色見分けを間違うと大変なんです。赤を入れて作っている黒に対して青の染み抜きのやり方をしてしまうと微妙にまだらになったりする。黒留め袖もそうですね。

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「商工会さんの的確なアドバイス」

– そもそも、広告を出そうと思ったきっかけは何だったのですか?

匠:商工会さんにけしかけられて(笑)。売上増やすために広告がんばろうって(笑)。
じつは、商工会さんには父の代に入ったのですが、なかなか利用することがなくて、これじゃ会費の払い損だと思って、一度抜けたこともありました。特にクリーニング業者の場合、クリーニング組合(静岡県クリーニング生活衛生同業組合)を通じて日本政策金融公庫の融資を利用できるので、融資の相談も組合を利用していました。
でも、クリーニング組合を通じて融資を利用するには、静岡市にある組合事務所まで行って相談する必要があり、同じ公庫の融資を受けるなら、商工会さんは近場にあって相談するのに便利、それに、うちにぴったりな良い融資制度もあると分かりました。

マル経融資(経営改善資金融資)というのですが、無担保・無保証人で金利も安いです。経営の改善になる融資かどうか商工会さんで審査して、OKとなってから日本金融政策公庫に申し込みになるのですが、そのへんのサポートも商工会さんがしてくれるんです。
それで、商工会さんからは「経営の改善につながる取組をしましょう!」と(笑)。「ホームページやチラシを作りましょう」と、指導員さんからずっと言われ続けていたんです。

商工会さんからは補助金のことも紹介してもらったので、補助金を車の買替えに使えるか聞いたら、「車の買替えには使えないけど、業務効率アップのための車載パーツには使えます。それにこの際だから、補助金で広告宣伝にも力を入れる方向でいきましょう」と言われまして。それで、車の買い替えと合わせて、小規模事業者持続化補助金という補助金を使って、広告宣伝に取り組んだんです。車を替えるとなるとそれなりにお金もかかるから、その分も稼いでいけるようにならなければならないからと。
それでやっと看板を置いたり、「着物も洗えます」というポスターなんかも貼るようになったんです。

「技術をシェアしてみんなでレベルアップ」

– 他に何か始められたことはありますか?

匠:最近、キャッシュレス決済に対応できるよう、カード決済も始めました。これはクリーニング組合のほうで推進しているのですが、自分は副支部長なものだから、先にやらなければみんなに声をかけられないということで始めたんです。

– 匠はクリーニング組合の役員をされているということですが、みなさんから相談を受けたりすることもあるのでは?

匠:それもありますし、あと、月に1回定例会があって、そこで、「こんな大変なことがあったけどどうしたらいい?」とか、毎月組合で発行している『クリーニングニュース』には失敗や事故事例なんていうのも掲載されているので、それを見て情報を共有したり、いろいろディスカッションもしています。

私も困った時には相談したいですし、技術的なこと以外にもいろいろありますからね。自分だけの技術にしておくということではなく、組合員はみんなそうやって教えあってますね、うちの富士支部は。

ただ、大変な仕事ですから、組合員数もそうですが、業界全体としてもやる人が減少していて、後継者も出てこない。
そうしたなか、商工会さんから小規模事業者持続化補助金というのを受けてチラシとか作らせてもらったら新たなお客さんができたわけです。このような業界でも、やはり努力をすれば報われるものがあるんだなと思いました。

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「大切な品を安心して任せてもらえるお店に」

– 今後はどういったことに力を入れていきたいですか?

匠:家庭で洗えるものも増えるなか、お手入れの難しいものに力を入れていきたいと思っています。礼服、革製品、着物もそうですね。

たとえば、どこのクリーニング店でも「着物洗います」とはなっていますが、刺繍なんかがあると受け付けなかったり、受け付けても、そこでは洗えなくて、京都の専門店に送ったりしていますよね。するとやはり送料がかかるし、マージンもかかってきます。
送らなくてもやりようあるんです。だからうちの見積りを見るとすごく驚かれますね。

ただ、今は化学製品が出てきて、振袖なんかはプリント生地のものが多いですよね。知らないでお手入れしてしまうとはげます。クリーニングにおいてはプリントが一番弱いんです。劣化もしてきますし。T シャツでもそうですが、割れてひびがはいってきたりします。
だから、お気に入りとして長く着ていきたいと思ったら、そうしたものではないものを選んだ方がいいですよね。

七五三のお祝いのとき、私の同級生が、お子さんに自分が着たものを着させてあげたいというのでうちに持ってきてくれたんです。30年近くたったものですが、絹の良い着物です。
キレイに洗って納めさせてもらったのですが、こうした代々大切にしていきたいものを受け継いでいってもらえるお手伝いができるというのは、本当に嬉しいことですよね。

これまでもそうしてやってきましたけど、ますます多くの人に知ってもらってお役に立っていきたいですね。

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information
店主 渡邉正敏
はやし屋クリーニング店
静岡県富士市厚原937-9
0545-71-1566
http://hayashiya-cl.com/

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